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前立腺肥大症の診断について ~あなたもトライ!【IPSS】~

No.4|2000年12月28日

前立腺肥大症の症状

前回にも延べましたが、前立腺が大きくなったからと言って尿が出難くなったり、残った感じがしたり回数が多くなったりする排尿障害と呼ばれる症状が無い場合には治療の必要はありません。一般的に高齢者の正常な排尿は昼間8回、夜間は2回までで、一回の尿量が250〜300mlぐらいまでとされています。これを超える回数や尿意があってもチョビットしか出ず、またすぐ小便をしたくなったり、小便が切れずにいつまでもポタポタと出て下着を汚し奥さんに注意をされるようになったら要注意です。65歳以上の人では、程度の差はあれ50%を越える人が症状を訴えるといわれています。

 

あなたもトライ! IPSS

最近では前立腺の症状をスコアー化して重症度を判定し、治療方針を立てる上で参考とされています。以下にその前立腺スコアー(IPSS)を示します。こころあたりのある方は質問に答えてみてください。スコアーを集計し20点以上はかなり重症、10〜20点は軽症〜中等症で治療の対象になります。ただし60歳以上の人では前立腺肥大症ではなくても薬によって尿が出難くなることがあるので要注意です。

 

  最近の排尿について なし 5回に1回未満 2回に1回未満 2回に1回未満 2回に1回以上 ほとんどいつも
1 排尿後、尿がまだ残っている感じがありましたか 0 1 2 3 4 5
2 排尿後2時間以内にまたトイレに行きたくなったことがありますか 0 1 2 3 4 5
3 排尿の途中に尿が途切れることがありましたか 0 1 2 3 4 5
4 排尿を我慢するのがつらいことがありましたか 0 1 2 3 4 5
5 尿の勢いが弱いことがありましたか 0 1 2 3 4 5
6 排尿開始時にいきむ必要がありましたか 0 1 2 3 4 5
7 夜寝てから朝起きるまで何回トイレにいきましたか(回数=点数) 0
(0回)
1
(1回)
2
(2回)
3
(3回)
4
(4回)
5
(5回)

1〜7までの合計点数         点

0〜7=軽度の症状あり    8〜19=中等度の症状あり    20〜35=重度の症状あり

 

意外な薬で排尿障害

この時期代表的なのは、咳止め、風邪薬で、ダンリッチ、PL顆粒、胃十二指腸潰瘍の薬コランチル、メサフィリン、ガストロゼピン等で、そのほか抗うつ剤で抗コリン作用のあるものや尿失禁の治療薬が効き過ぎて小便がまったく出なくなる尿閉を来たす事があります。

 

おしりから(指)を入れられる

前立腺肥大症の診断は尿流量の検査や超音波による前立腺の性状の検査が行われますが、最も重要なのは泌尿器科専門医による前立腺の触診です。肛門に指を突っ込むので黄金の指というわけではありませんが、専門医のゴールドフィンガーは直腸から前立腺を触り、肥大でも癌でも診断してしまいます。すこしいやな検査ですが、症状のある方は一度受けてみてください。次回は治療についてお話しします。

 

ヒロオカクリニック院長 インディ ヒロオカ

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