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2004 花粉情報 ~今年ちょっと楽かも…??~

No.27|2004年2月7日

今年も、「東京都花粉症対策検討委員会」が1月15日に都庁にて開かれ、委員として出席してまいりました。以前にも申し上げましたが、委員10人のうち長年スギ林の雄花を調査し花粉飛散量を予測し続け、まさに花粉博士という風貌の薬学部佐橋教授や、気象から花粉飛散量・飛散開始日を予測し、その多くを見事的中させている気象の専門家村山氏、東京および近県の100ヶ所以上のスギ林に分け入り、花粉を生産する雄花着生状況を調査する山男風な林業の専門家横山氏などのお話は、臨床医である私にとっていつも大変勉強になる興味深いものです。

 

今年のスギ・ヒノキ花粉飛散量予測

花粉を作る雄花の生育は7月中旬から8月上旬の日照時間と気温に最も影響を受けます。従って、10年ぶりの記録的冷夏であった昨年の気象から予想すると今年の飛散量は昨年の10%、十分の一前後に激減する見込みです。実際、佐橋先生は、毎年雄花を採取していたスギの木々からほとんど採取できず、なんとか雄花を見つけてやっと調査したとおっしゃっていました。横山氏の調査結果も、スギ林全体として雄花数は前年のわずか4%でした。

 

今年の飛散開始予測

飛散開始日とは、一定の花粉量が連日飛散し始めた最初の日を指します。(それ以前10月頃より、花粉は散発的に飛散しており、その初日を初観測日と呼びます。)飛散開始日は1月の気温に最も影響を受け、気温が高いほど早くなります。その他の要因として村山氏は、11月初旬の気温の影響を挙げておられました。雄花は10月末から11月にいったん休眠に入るのですが、その頃の気温が高いと休眠に入る時期が遅くなります。昨年は11月の気温が高く雄花が休眠に入った時期が遅く、目覚める(飛散開始)時期が遅くなると予想されます。今年は2月16日から2月20日の間との予想です。

 

今年の花粉症対策

今年は、大量に花粉が飛散し続ける時期は無く、飛散の終わりも早く3月一杯くらいせはないかとの楽観的予想もありえます。従って、今年に限っては症状を自覚されてから治療を開始しても良いでしょう。抗アレルギー剤の服用期間も昨年よりも短くて済みそうです。
ただし、少量の花粉にも強く反応する重症な方は昨年と同様早めの予防的治療が必要でしょう。

 

来年がオソロシー!?

1995年の春は、観測史上最高の大量飛散がありました。1994年は非常に飛散量が少なく、その前年の夏がやはり冷夏でした。飛散量が少ない年には、樹木はエネルギーを溜め込んで、翌年大飛散となる恐れがあります。

 

当クリニックでは、昨年12月のスギ花粉症の患者さんは前年よりむしろ多かった印象です。それは村山氏がおっしゃったように雄花が休眠に入るのが遅かったため、12月にかなり花粉が飛散したためでしょう。今年も症状がひどかった方は、花粉症シーズン終了後、唯一の根治療法である「減感作療法」についてご相談ください。

 

副院長 弘岡順子

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