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2006年 花粉情報 ~今年のスギ花粉症の予測と話題~

No.33|2006年2月4日

今年のスギ花粉症の予測と話題

 

1月19日、東京都花粉症対策検討委員会に出席してまいりました。風の強い、快晴の寒い日、いつものメンバー11人と都庁環境保健課のスタッフの方々、後にちょっと物々しい取材陣。以前にご紹介したことのある、花粉博士の佐橋先生、林業の専門家横山先生、気象博士の村山先生、耳鼻科医3人とアレルギー科医師の私などです。花粉博士は、毎年11月に奥多摩でスギ雄花調査を行って翌年の花粉飛散量を予測してこられました。森林博士は東京都に隣接した1都5県にわたる125ヶ所のスギ林、4,920本のスギ雄花を調査し飛散量を推定されました。気象博士は主に気象より飛散量と飛散開始日を予測されます。予測の方法は以前にもお話しましたが、前の年の夏(7月中旬~8月上旬)の気温が高く日照時間が長い程雄花の成長がよく花粉量は多くなります。飛散開始日(一定量の花粉が連続2日以上飛び始めた日、散発的にはすでに飛んでいる)はその年1月の気温が高く、前の年11月の気温が低い程(花芽が早く休眠に入り翌年早く目覚める、飛散を開始する)早くなるようです。

 

平成18年のスギ花粉量は、観測史上最高だった昨年の10分の1、少なかった一昨年の3倍程度の見込みです。都内でスギ花粉が連続的に飛散し始めるのは2月15日から21日ごろと予想されています。

 

新しい話題は、東京都がスギ林を整備・伐採しようと計画中ということです。多摩地区のスギ林から発生する花粉量を10年間で2割削減すべく具体的にプランを立て、平成18年度重点事業として29億の予算が計上されているそうです。5人に1人が発病し今や国民病とも言えるスギ花粉症の対策として、原因であるスギ花粉を減らそうという取り組みには大賛成ですが、多摩地区だけの整備・伐採だけでは花粉量は減らないのではないかと私は懸念いたします。なぜなら、スギ花粉は風に乗って数十キロから時には三百キロメートルと遠くから飛んで来るからです。この計画を成功させるには、全国規模の対策とすること、森林の専門家や気象の専門家をチームの重要メンバーとし、どこのスギ林をどのように整備・伐採すべきかを十分議論した上で実行に移すべきと考えます。スギ花粉削減に効果的なプランでしたら、花粉症の人もそうでない人も多くの人々が募金に応じるのではないでしょうか。あなたはどう思われますか?

 

花粉が少なめといっても油断は禁物です。花粉症の症状は、必ずしも花粉の量に比例するわけではありません。少ない花粉にもアレルギー反応を起こす方は多くおられます。1月27日・28日には、早くもかなりの方が外来を受診されました。2月の上旬には、あなたに合った抗アレルギー薬の準備が必要でしょう。

 

副院長 弘岡順子

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