【新型コロナ・ワクチン】3回目はいつ打つべきか、いつ打てるのか

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政府が新型コロナ・ワクチンの3回目の接種を、国民に呼びかけています。

政府やワクチン・メーカーなどは当初、ワクチンの接種は2回で大丈夫だろう、といった見解を示していました。しかしその後、データが集まり、3回目の接種が必要であることがわかってきました。

ウイズコロナ下では、3回の接種で対コロナ効果が生まれることは常識になりつつあります。

マスコミもこのことを大々的に報じています。

・3回目接種、4月上旬までに9500万回分配送 ワクチン相(2022年1月14日付、日本経済新聞、*1
・新型コロナ 3回目のワクチン接種 2回目との間隔短縮へ 厚労相(2022年1月13日付、NHK、*2

ただ、3回接種に関しては混乱がみられ、情報が錯そうしている部分もあります。

そこでこの記事では、3回目のワクチンは、いつ打つべきで、そして、いつ打てるのかについて解説します。

混乱の原因は、8カ月間隔から6カ月に短縮したこと

国民に3回目のワクチン接種が混乱しているように映っているのは、政府の方針が変わったことと、実際に接種が遅れているからでしょう。

政府は当初、2回目の接種から3回目の接種の間隔は、原則8カ月以上としていました。間隔は6カ月が妥当ではないか、という意見があるなかで8カ月にしたのは、自治体の準備期間を長く取るためでした。

新型コロナ・ワクチンについては、国と自治体が共同で進めていますが、実施しているのは自治体なので、準備期間が短いと手が回らなくなってしまいます(*3)。

「科学的な6カ月」「行政的な8カ月」のはざまで揺れた

しかし、厚生労働省は、「感染予防効果については、ファイザー社のワクチンを接種した人の情報を集めた米国での研究によると、12歳以上で、2回目接種後1カ月以内では88%であったところ、5カ月後には47%にまで低下したとの報告がある」という認識を持っていました(*4)。

5カ月後に効果が半分以下になるなら、8カ月後に打つより6カ月後に打ったほうがよいわけです。

つまり、科学的医学的には6カ月が妥当だが、行政的には8カ月が限界ではないか、と意見がわかれるなかで、原則8カ月となっていったようです。

オミクロン株の流行で短縮せざるをえなかったか

ところが厚生労働省は2022年1月、2回目と3回目の間隔は、1)高齢者は6カ月、2)医療従事者と一般の人は7カ月にする、と発表しました(*5)。

原則8カ月方針を撤回しました。

この方針転換には批判がありますが、仕方がない部分もありそうです。

変異株のオミクロン株が世界的に大流行し、日本にもその波が押し寄せました。

したがって、政府と厚生労働省が「8カ月ではなくて、やっぱり6カ月または7カ月にしよう」と決めたのは、よい判断だったと考えることもできます。

国も地方自治体も接種の加速化に全力投入

厚生労働省も地方自治体も「頑張って」います。

同省は全国の市区町村に、3回目の接種に必要な接種券を早急に送付して欲しいと呼びかけています。さらに、接種券が間に合わなければ、接種券なしでも打てる方法などを、市区町村独自に検討して欲しい、ともいっています。

同省はさらに、都道府県に対して大規模接種会場を開設するなどして、市区町村を支援して欲しいと依頼しています。

国も地方自治体も、3回接種の加速化に全力投入していきます。

3回目の日程は2021年12月1日~2022年9月30日

厚生労働省は3回目の接種の時期を、2021年12月1日〜2022年9月30日にする予定であると発表しています(*6)。

3回目接種の対象者と、接種時期は以下のとおりです。

<3回目接種の対象者>
・18歳以上
・日本国内で2回接種しているなど
・2回目を接種してから、以下の期間が経過した人

対象者 ●接種時期2022年1月
●2回目からの経過期間
●接種時期2月
●2回目からの経過期間
●接種時期3月以降
●2回目からの経過期間
医療従事者や高齢者施設の入居者など 接種時期までに6カ月以上経過した人 接種時期までに6カ月以上経過した人 接種時期までに6カ月以上経過した人
その他の高齢者(65歳以上の人) 接種時期までに8カ月以上経過した人 接種時期までに7カ月以上経過した人 接種時期までに6カ月以上経過した人
64歳以下の人 接種時期までに8カ月以上経過した人 接種時期までに8カ月以上経過した人 接種時期までに7カ月以上経過した人

 

表の見方を解説します。

例えば「医療従事者や高齢者施設の入居者など」ならば、2022年1月に、2回目接種から6カ月以上が経過していれば、2022年1月に3回目を打つことができます。つまり「自分の番が2022年1月にやってくる」というわけです。

2回目の接種時期が人によって異なるので、「6カ月後」がいつになるかも人によって異なり、それで3回目の接種時期がずれるわけです。

遅いのは事実のよう

3回目接種の混乱は2022年1月現在も続いている模様で、進捗状況は芳しくありません(*7)。

全国で2021年1月までに3回目を接種した回数は1,035,965回(≒人)です。これが実績です。

ところが3回目の対象者は、つまり本来打つべき人は2021年12月が876万人、2022年1月が593万人で、計1,469万人です。

したがって対象者の7%(=1,035,965回(≒人)÷1,469万人×100)しか、接種できていません。

「いつ打てるのか」は市区町村などの準備次第となりそう

多くの国民は「早く3回目を打ちたい」と思っているはずです。

ただ「いつ打てるのか」については、都道府県や市区町村などの自治体の準備次第となりそうです。

そのため国民は、市区町村が発信するワクチン情報をしっかりキャッチして「その時」がきたら素早く行動するようにするとよいでしょう。

どこで接種できるのか

3回目の接種は原則、住民票がある市区町村の医療機関や接種会場になります。

厚生労働省は自分の接種場所を調べることができるサイト「コロナワクチンナビ」を開設しているので、そちらで調べてみてください。URLは以下のとおりです。

<コロナワクチンナビのURL>
https://v-sys.mhlw.go.jp/

まとめ~しっかり打ちましょう

アレルギーなどでワクチンを打てない方以外は、3回目のワクチンを打ったほうがよいでしょう。

そしてもしまだ1回もワクチンを打っていなければ、さらに、1回目は打ったが2回目はまだの人は、まだ間に合います。厚生労働省は1回目、または2回目のワクチンの接種時期を、2022年9月30日までとしています。

ワクチンには、新型コロナ感染症の予防効果や重症化リスクを減らす効果が確認されています。打てば自分も安全ですし、周りの人も安全にします。

そして3回打つことで、安全性はさらに強化されます。

自分のために、家族のために、社会のために、3回接種を目指しましょう。

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