【コロナ禍】ワクチンはいつ接種できるのか、国産はいつできるのか

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新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、常に「いつ」が問題になり話題にもなっています。
この記事では、1)自分は「いつ」ワクチンを接種できるのか、2)「いつ」になったら国産ワクチンが完成するのか、について解説します。

接種時期について

日本で最初のコロナワクチンはアメリカのファイザーのもので、2021年2月12日に厚生労働省が承認し、2月17日に国内で初めて接種されました。そのときの対象者は医療従事者でした。

コロナワクチンは輸入に頼っているうえに、投与できるのは医師や看護師などに限られるため、日本人全員に一斉に投与することはできません
そこで日本政府は、人の属性によって接種する順番を「医療従事者→高齢者→基礎疾患を有する人と高齢者施設で働く人→その他の人」と決めました。

希望する国民全員接種完了は11月か

高齢者への接種2021年4月から始まり、7月には終了する計画を立てています。
基礎疾患を有する人、高齢者施設で働く人、その他の人は順次となります。
政府は「2021年11月にかけて、希望する国民すべてに接種を終えることを実現したい」と表明しています(*1)。

メーカーによって2回目の接種がいつなのか異なる

ファイザー製ワクチンは、2回接種する必要があり、1回目と2回目の間に3週間空けます。
アメリカのモデルナ製のワクチンは、1回目と2回目の間に4週間空けます。
また、ファイザー製は12歳以上が対象となり、モデルナ製は18歳以上が対象となります。

市町村から接種券が届く

ワクチンを接種するには、住んでいる市町村から届くワクチン接種券が必要になります。接種券と一緒に「接種のお知らせ」が郵送され、そこに自分が接種できる時期や接種場所が書かれてあります。
接種券が届いたら、電話やインターネットで予約をして日時を確定します。
予約した日時に接種場所に行けば、注射してもらえます。
料金は無料です。

国産ワクチンについて

続いてコロナ向けの国産ワクチンについて解説します。

武田がつくるノババックス製ワクチンは2021年後半か

武田薬品工業は、モデルナが開発・製造したワクチンを日本に輸入して、日本で供給しています。そのため厚生労働省はこのワクチンを「武田/モデルナ社のワクチン」と呼んでいます(*2*3)。
武田薬品工業はさらに、やはりアメリカの製薬メーカー、ノババックスが開発したワクチンを、武田薬品工業の山口県にある工場で製造して販売します。

いずれも日本の武田薬品工業が関わっていますが、国産とはいいにくいものです。ただ、武田薬品工業は、ノババックス・ワクチンを日本で製造する意義について、国内の需要に合わせて生産、共有できると述べています(*4)。山口県の工場は、年間2億5,000万回分(2回接種で1億2,500万人分)の生産能力を有します。
武田薬品工業がつくるノババックス・ワクチン2021年後半に供給が始まる見込みです(*5)。

純国産はアンジェス、塩野義、第一三共、KMなどが担う

純国産のコロナワクチンは、アンジェス、塩野義製薬、第一三共、KMバイオロジクスなどが開発を進めています(*6)。
アンジェスは2020年6月30日に500人規模の臨床試験に取りかかりました。
塩野義製薬は2020年12月16日に200人規模の臨床試験に入り、2021年7月以降に免疫の働きなどを分析したうえで、さらに次のステップの臨床試験に取りかかるとしています。
第一三共とKMバイオロジクスは2021年3月22日に200人程度の臨床試験を始めています。

アメリカ製のワクチンなどは、数万人規模の臨床試験を終えて実際に使われているので、純国産ワクチンの臨床試験が3桁人台にとどまっていることに国民が「遅い」と感じるのはやむを得ないところでしょう。

純国産ワクチンの開発が遅れている理由について日本政府は「コロナワクチンの開発で欧米に一日の長があった」ことや、「日本の感染者数は欧米に比べて少なかったため、治験を大々的に展開しづらかった」ことなどを挙げています(*7)。

純国産ワクチンを「いつ」接種できるかは不明

では、日本人はいつ、純国産ワクチンを接種することができるのでしょうか。残念ながら2021年6月現在、「不明」という答えになります。
厚生労働省の資料によると、最も早そうな塩野義製薬でも「2021年末までに3,000万人分の生産体制構築を目標にしている」段階です(*8)。

ワクチンに関する重要な情報

「いつ」の話題からそれてしまいますが、コロナワクチンに関する重要な情報をいくつか紹介します。下記の内容はNHKの報道を元にしています(*9)。

●ファイザー製ワクチンについて
コロナ感染症の発症を予防する効果は検証研究(論文)によって異なり、最も高いものは95%、最も低いものは92%
重症化を防ぐ効果は100%だったという研究結果もある
変異ウイルスへのワクチンの効果は、イギリス型とブラジル型については「変わらず」南アフリカ型については「低下するが十分」
・副反応は次のとおり
倦怠感:1回目接種後は23.2%、2回目接種後は69.6%
頭痛:1回目接種後は21.2%、2回目接種後は53.7%
かゆみ:1回目接種後は8.0%、2回目接種後は12.1%
38度以上の発熱:1回目接種後は0.9%、2回目接種後は21.5%

●モデルナ製ワクチンについて
・コロナ感染症の発症を予防する効果は94.1%
変異ウイルスへのワクチンの効果は、イギリス型は「変わらず」ブラジル型については「3分の1に低下」南アフリカ型については抗体の数値が「6分の1に低下」
・副反応は次のとおり
疲労:1回目接種後は37.2%、2回目接種後は65.3%
頭痛:1回目接種後は32.7%、2回目接種後は58.6%
筋肉痛:1回目接種後は22.7%、2回目接種後は58.0%
発熱:1回目接種後は0.8%、2回目接種後は15.5%

まとめ~時間との戦いではあるが冷静に

コロナ禍では多くの人が感染症に苦しみ、そして亡くなっています。そのためコロナワクチンは人類の希望の光といっても大袈裟ではありません。
ところが日本では接種が思うように進まず、2021年6月10日時点での接種回数は21,408,125回で、仮に21,408,125回が21,408,125人に投与されていたとしても人口1億2,000万人に占める割合は17.8%です。
また、医療先進国であるにも関わらず純国産ワクチンの実用の見通しが立っていません
このような状況にやきもきしている人は少なくないでしょう。
しかし、政府も厚生労働省も自治体も医薬品メーカーも研究機関も医療機関も今、必死に取り組んでいます。ワクチン接種は時間との戦いではありますが、冷静な対応が必要になるでしょう。

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