熱中症が暑い日の翌日に起きることがある(当日に発症せず)

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熱中症は暑い日に起きることが多いのですが、まれに、暑かった日の翌日に発症することがあります。

つまり、熱中症が起きてもおかしくないほど暑い日に起きず、「なんとか乗り切ることができた」と安心した翌日に、前日よりは気温が下がっているのに体調不良に見舞われることがある、ということです。

「翌日熱中症」が起きるのは、高い気温によって弱った臓器がゆっくり悪化し、症状が出るまでに時間がかかるからです。

重症の場合は例え翌日であっても医療機関にかかったり、救急車を呼んだりしたほうがよいでしょう。

なぜ「翌日熱中症」が起きるのか

暑い日に熱中症が起きず、その翌日に熱中症の症状が出ることがあるのは、「暑さ」と「臓器の機能低下」と「症状」の起きるタイミングに時間差があるからです。

熱中症は、

1)気温が上がって暑くなる
2)臓器の機能が低下する
3)体調不良の症状が出る

という流れで起きますが、これはもちろん一瞬ですべて起きるわけではありません。

この3つの事象が24時間以上かけて生じれば、暑い日の翌日に熱中症が起きます。

もちろん大抵の熱中症は暑い日の当日に起きます。

ではなぜまれに、症状が出るまでに時間がかかってしまうのでしょうか。それを知るには熱中症のメカニズムを理解する必要があるでしょう。

熱中症では何が起きているかわからない?

熱中症は次のように定義することができます。

<熱中症の定義>
熱中症とは、汗をかくことで体内の水分と塩分が減り、血流が滞ることで体温が上昇して、臓器や器官が高温にさらされて正常に機能しなくなり、さまざまな症状が出る障害の総称

例えば胃潰瘍は、胃がただれて痛みが出ますが、熱中症はそういうタイプの病気ではありません。

熱中症では、筋肉に障害が起こるとけいれんが起きたり、脳の血流が滞るとめまいが起きたり、胃や腸の水分が減ると吐き気や腹痛が起きたりします。

「熱中症を発症した」「日光がさんさんと照るなかにいたら調子が悪くなった」というだけでは、体内で何が起きているのかわかりません。

したがって、支障が出る臓器や器官によって症状が異なりますし、症状が出るタイミングも必ずしも一定であるとはかぎりません

熱中症ではどのように臓器や器官が障害されるのか

熱中症で支障が出る臓器や器官と、その臓器や器官が障害されたときに起きる症状を紹介します。

熱中症は症状の重さに応じてⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度にわけられているので、それに沿って解説します。

Ⅰ度で支障が出る臓器・器官と症状

Ⅰ度軽度で、症状としては脱水症状がメインとなり、発熱は深刻ではありません。

ただ脱水症状でも油断できません。脳の水分が不足すると、めまいや立ちくらみが起きます。

胃や腸の水分が不足すると、食欲低下、吐き気、腹痛が起きます。

筋肉の水分が奪われると、つったり、痛みが走ったり、こむら返りが起きたりします。

Ⅱ度で支障が出る臓器・器官と症状

Ⅱ度中等度で、体温が急上昇します。

これにより血流が滞り、脳に十分な酸素と栄養が届かず、その結果、頭痛、吐き気、嘔吐といった症状が起きます。

Ⅰ度では吐き気止まりでしたが、実際に嘔吐するとⅡ度とみなされます。

また、血液は全身を巡るので、血流が滞ると脳だけでなく、全身の細胞が酸素不足と栄養不足に陥ることになります。そのため全身が疲れる状態(全身の倦怠感)に襲われるでしょう。

Ⅲ度で支障が出る臓器・器官と症状

Ⅲ度重度体温は40度近くに達します。

脳も筋肉もその他の臓器・器官も著しく損傷され、症状は悪化します。意識障害、けいれん、血圧低下が起きます。

それでも医療機関で治療を受けないと、もしくは、治療が遅れると、多臓器不全で死亡することもあります。

時間がかかるメカニズム

人は、発熱すると苦しくなり、解熱剤で熱が下がると少し楽になり、解熱剤の効果が薄れて再び発熱すると再び苦しくなります。

このように、体温が上がったり、体内に入る酸素が減ったりすると、普通は「すぐに」体調が悪化します。そのためほとんどの熱中症は暑い日の当日に発症します。

一方で、暑い日の翌日に熱中症が起きる現象は、例えば次のようなメカニズムで起きます。

・暑い日の当日に水分や塩分が失われたものの、それほど深刻な症状が出なかった

・それで安心して水分補給も塩分補給も十分に行わなかった

・汗をかくことができず体温が急上昇して熱中症の症状が出た

このような過程で熱中症が起こることがあるので、暑い日の翌日に重い症状が出ることも不思議ではありません。

まとめ~翌日でも症状が重い場合は医療機関にかかりましょう

暑くない日に体調不良に見舞われても、前日が猛暑日であれば熱中症を疑ってみてください。軽症であれば、水分と塩分を摂って、体を休めて様子をみてください。

そして症状が重ければ、医療機関にかかるようにしてください。さらに、40度近い熱や大量の汗が出ていたり、意識が遠のくような感覚があったりしたら、躊躇なく救急車を呼ぶようにしてください。

「翌日熱中症」でも「当日熱中症」と同じくらい警戒してください。

 

新宿ヒロオカクリニックでは、「かかりつけ医」として、院長の田原稔医師(内科・循環器内科)と常勤の宮本哲也医師(総合内科・消化器内科)を中心に、循環器内科専門医、消化器内科専門医、整形外科専門医、糖尿病専門医、腎臓専門医等の多くの専門医が協力して各種診察・治療を行っておりますので、熱中症の場合は内科でご受診ください。詳細はこちら

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