帯状疱疹の症状とは?原因や治療法について解説

INDEX

「特に何も炎症があるわけではないのに肌がチクチク痛い」「肩から胸にかけてかなりきつい痛みがあり、心配になって病院へ行ったが何ともないと言われた……」帯状疱疹の始まりはこのように、原因不明の痛みが1週間から10日ほど続きます。

痒かったという方もいます。帯状疱疹の初期の頃に見られる症状は他にも発熱、頭痛、耳鳴りや筋肉痛のような痛みの症状が出ることも。この記事では、帯状疱疹の特徴的な症状や原因、治療法まで詳しく解説しています。どうぞ最後までお読みください。

帯状疱疹の特徴

帯状疱疹の特徴

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は水疱瘡(みずぼうそう)ウイルスが原因で起きる皮膚疾患です。子供の頃に水疱瘡にかかったことがある人はこのウイルスを必ず持っています。ウイルスは体の神経節に沿って潜み、加齢や過労、ストレスなどが原因で再び活動を始めます。

特徴は痛みやかゆみを伴う発疹です。赤い小さな発疹が体の左右どちらかに出現します。発疹が帯状に広がることから「帯状疱疹」といいます。

痛みの種類には、ズーンという鈍い痛みや、ズキズキとした痛み、何かが刺さっているようなチクチク、ピリピリした痛み、焼けるようなヒリヒリした痛み、など様々です。肌には湿疹もできものもないのに痛みがある……それはもしかしたら帯状疱疹かもしれません。

こんな人は要注意

帯状疱疹は50歳から80歳までの3人に1人が発症すると言われています。20代~40代の若い年代ではあまり発症しませんが、度重なるストレスや過労などで免疫が下がるとウイルスが再び活発になり、発症することもあります。また、糖尿病やがんなど、持病がある場合も重症化することがあるため注意が必要です。

帯状疱疹がたどる経過

帯状疱疹がたどる経過

帯状疱疹は大きく分けて3つのステージがあります。「初期」「急性期」「慢性期」です。

初期

帯状疱疹の初期の症状は痛みやかゆみです。その後、症状が出た部分に発疹が表れます。痛みやかゆみは発疹と同時に出ることもあれば、発疹の後から出る方もいます。ズキズキ、ヒリヒリ、チクチク、ピリピリ、と人によっていろいろな痛みを訴えるのが帯状疱疹の特徴です。

急性期

発疹部分が水ぶくれになっていきます。細かいぶつぶつがつながり、島のようになることもあります。水ぶくれが引いてかさぶたになり、やがて剥がれ落ちていく、という経過をたどります。

赤い発疹ができてから水ぶくれになるまでは6日ないし1週間程度です。水ぶくれができてからかさぶたになり、剥がれ落ちるまでにさらに6日ほどかかります。決して自分で水ぶくれをつぶしてはいけません。

水疱の中は水疱瘡ウイルスでいっぱいです。服や他の人に付かないよう、患部を覆いましょう。また、かさぶたをはがさないようにしてください。

慢性期

2~3割の方はかさぶたがはがれた後も2ヶ月以上痛みが残ります。長い方では年単位で痛みが残る場合もあります。発疹があった場所だけでなく、筋肉や関節の痛みとして出現することもあります。

帯状疱疹のその他の症状

帯状疱疹のその他の症状

帯状疱疹の初期の症状にはかゆみや痛みの他にも多様な症状が表れます。

熱・頭痛

潜伏していたウイルスが活発になった部分にチクチク、ヒリヒリとした痛みが発生し、そのうち突然の発熱や頭痛、倦怠感など、風邪によく似た症状が表れることがあります。

肩や関節の痛み

首から肩、胸にかけて激しい痛みに襲われることがあります。大動脈解離か心筋梗塞でも起こしたかと思うような痛みですが、検査しても何もありません。また、腕やひじが痛み、整形外科に行く方もおられますが、やはりレントゲンをとっても何も異常はないと言われ、湿布薬だけしか出なかったという方もいます。

背中の痛み

筋肉痛のような痛みが肩甲骨の周りに表れることがあります。その後、痛みがあった場所に発疹が発現しますが、背中は自分では確認しにくい場所のため発見が遅れることが多く、注意が必要です。治療の開始が遅れると重症化したり、帯状疱疹後神経痛に進行することがあります。

帯状疱疹の症状が出やすい部位

帯状疱疹の症状が出やすい部位

帯状疱疹の症状は一般的に上半身に表れることが多いようです。しかしながら、神経に沿ってウイルスが移動するため、体中のどこにでもできる可能性があります。体の片側にだけ発疹が表れるのが特徴ですが、まれに、ストレスや免疫疾患などで体力が落ちていたりすると全身に発疹が表れることもあります。

顔・耳の周り

帯状疱疹は顔の片側に表れます。顔の神経に後遺症が残ると顔面神経痛や三叉神経痛などに移行することがあり注意が必要です。三叉神経痛は激しい痛みを伴うことがあり、日常生活において大きな障害となるほどです。

また頬から顎にかけてや口の周り、目の周りにハリでつつかれたような痛み、焼けるような痛みを伴うことがあり、夜も眠れなくなるなど体力を奪い、生活に支障をきたすものになります。耳に帯状疱疹ができるとめまいや難聴、顔面まひなどの後遺症として残ることがあり注意が必要です。

胸・わき腹

胸やわき腹の左右どちら側かにズキズキ、ちくちくした痛みを感じるようになります。痛みを生じた部分に帯状に赤い発疹が発生します。洋服を着るたびにこすれて激痛が走ります。

額から頭にかけて帯状疱疹が出ることがあります。頭にかけて発症した場合は発疹に先駆けて頭痛を併発することが多いようです。片頭痛と間違えられやすいのですが、一般の頭痛薬では痛みが治まらないことが多く、帯状疱疹による痛みであると診断されれば神経根ブロック注射で痛みを抑えることができます。激しい頭痛が起き、頭痛薬を飲んでも直らないときには帯状疱疹も疑ってみましょう。

顔にできる帯状疱疹の中でもっとも注意しなければならないのは目の中にできた場合です。帯状疱疹ウイルスは神経に沿って活動するため、視神経に入り込む可能性もあり、その場合は視力低下の危険があります。

結膜炎や角膜炎を併発していることがあります。激しい痛みを伴い、長期間にわたって痛みが残ることがあるため注意しましょう。

首、肩、腕

首から肩、腕にかけて激しい痛みを伴うことがあります。腕が全く上げられない、首から肩にかけて激しい痛みが生じて嘔吐することもあります。

あまりの痛さに男性でもまともに一人で歩けないほどの痛みが生じることがあります。CT検査の所見ではなにもなく、痛み止めを飲んでも効きません。痛みのあった部分に発疹が表れます。

帯状疱疹の症状は一般的に上半身に表れることが多いのですが、神経を伝わってウイルスが移動するため、実際には体のすべての部分に表れます。足にできることもあり、ビリビリとしびれたような感覚が残ることがあります。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因

帯状疱疹は子供の頃に90%の人がかかる水疱瘡のウイルスが原因です。水疱瘡のウイルスは体内に残り、神経節に沿って休眠状態になっています。加齢やストレス、免疫が落ちるなどのタイミングで再び活動を始め、神経に沿って移動します。活発になった場所で炎症を起こし、それが痛みやかゆみ、発疹となって表れるのです。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹の治療

帯状疱疹の主な治療法は抗ウイルス薬の内服、塗り薬、必要に応じた鎮痛剤を用いるものです。ごく初期の頃に治療を開始していれば一般的な鎮痛剤でも改善できますが、進行してしまった状態や重症の場合には、入院して治療することもあります。一般的な鎮痛剤では効きにくい場合にはオピオイド系の鎮痛剤が処方されることもあります。

帯状疱疹が直った後も神経痛が残った場合は帯状疱疹後神経痛として、メコバラミン(ビタミン12)が処方されることがあります。痛みは何年も続くことがありますので痛みがなくなるまで服用は続けた方が良いでしょう。

痛みに対する治療としては神経根ブロック注射で痛みの軽減を図ります。ある日突然、痛みが気にならなくなっていることに気が付く、という方もいるようですが、年単位になることもあり、根気強さが必要な治療です。

帯状疱疹の症状が出る期間

肌表面の傷みやかゆみが表れだしてから湿疹の症状が表れるまでに3日~6日、さらに発疹が水ぶくれになるまでに6日~1週間、水疱がかさぶたになり、剥がれ落ちるまでにさらに6日ないし1週間です。後遺症が残った場合は数ヶ月から数年単位で痛みの症状が残ることがあります。

帯状疱疹かな?と思ったら何科を受診すべきか

もし、原因不明のチクチクした痛みやピリピリした感じ、痛み止めを飲んでも直らない頭痛などがあり、もしかして帯状疱疹かな?と思ったときには皮膚科を受診してください。頭痛や足の痛みなどの場合は脳神経外科や整形外科を受診してしまう方が多いのですが、検査をしてもわからないことが多いのです。そんな時は帯状疱疹かもしれません。皮膚科を受診してみてください。

帯状疱疹の辛い症状を和らげる方法

一般的に帯状疱疹の痛みは経過とともに和らいでいきます。しかしながら、痛みのピーク中は服を着替えたり、日中少し動いて服がこすれたりするだけでも痛いものです。就寝中も寝返りを打つたびに痛くて目が覚めることもあります。

お腹や胸など服がこすれて痛い場合には、発疹があるところに「さらし」を巻くと楽になります。また、帯状疱疹の症状による痛みは冷やすよりも温める方が楽になるようです。お風呂に浸かって温めると良いでしょう。

帯状疱疹を予防するワクチン

帯状疱疹を予防するワクチン

帯状疱疹はワクチンで予防することが可能です。帯状疱疹ワクチンには2種類あります。1つは水痘ワクチン(ビケン)です。生ワクチンで、生きた水痘ウイルスを無毒化して接種します。一度の接種で5年間帯状疱疹を予防することが可能です。接種回数は1回きりで7,700円(税込)です。

もう1種類は帯状疱疹ワクチン(シングリックス)です。シングリックスは不活化ワクチンで、死んだ水痘ウイルスを接種します。2回の接種でほぼ半永久的に帯状疱疹を予防することができます。1回22,000円(税込)です。

ワクチンは自費のため、ご自分の年齢やどれくらいの期間予防したいのかを考えて、どちらにするか検討すると良いでしょう。

帯状疱疹についてのよくある質問

帯状疱疹についてのよくある質問

帯状疱疹について気になる質問にお答えします。

帯状疱疹は人にうつりますか?

帯状疱疹のウイルスは水疱瘡ウイルスです。帯状疱疹は人にうつりませんが、水疱瘡にかかったことがない人に感染するとその人は水疱瘡になります。最近は水疱瘡のワクチンも定期接種になっているため、免疫を持っている子供たちが多くなっています。しかしながら、水痘ワクチンを受けていない世代の方が圧倒的に多いのが現状です。

そのため、万が一妊婦さんに感染するとたいへんです。帯状疱疹そのものは神経を伝って悪さをするため、胎児に影響することはありませんが、重症化すると治療が困難になる場合があります。また、分娩の前後に帯状疱疹にかかると、ワクチンを受ける前の赤ちゃんが水疱瘡にかかってしまうリスクがあります。

お風呂に入っても大丈夫?

お風呂に入っても大丈夫ですが、水疱の中身には水疱瘡ウイルスがいっぱいです。水疱瘡にかかったことのない方が周りにいるときは水疱瘡にかかる確率が高くなるため、注意が必要です。

帯状疱疹の後、ずっと痛いのはなぜ?

帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹ウイルスによって神経が傷ついたことにより起こる痛みで、帯状疱疹の後、2~3割の方に「帯状疱疹後神経痛」の後遺症が表れると言われています。

帯状疱疹に関連した痛みのため「関連痛」とみなされますが、帯状疱疹の前駆痛や急性期の痛みとは分けて考えられます。そのため使用する薬も別のものです。抗炎症鎮痛剤でおさまる場合もありますが、それで症状が改善しないときは抗うつ剤、抗てんかん薬、オピオイド系の鎮痛剤が使用されます。

診療科も皮膚科ではなくペインクリニックになります。次にあげる方たちは帯状疱疹後神経痛を発症しやすいと言われている高リスクの方です。帯状疱疹後神経痛の後遺症を発症しないためにはできるだけ早くに治療を開始することが大切です。

  • ・高齢者
  • ・女性
  • ・前駆痛があった方
  • ・急性期の痛みが強かった方
  • ・早期に治療が開始できなかった方

帯状疱疹は自然に治りますか?

放っておいても皮膚の状態は2週間から1ヵ月で自然に治癒しますが、まれに進行して重症化することがあるため注意が必要です。早い段階で受診し、抗ウイルス剤や抗ウイルス剤の塗り薬を使えばほとんどの場合、軽く済みます。

受診が遅れて発疹が見つかってから時間が経過してしまった場合は自然治癒を待つしかなくなりますが、その場合帯状疱疹後神経痛の後遺症が残る可能性が高くなります。できるだけ早く服薬を開始することが大切です

まとめ|帯状疱疹を予防しよう

帯状疱疹を予防しよう

帯状疱疹は免疫が下がると発症します。帯状疱疹になったときは体が弱っている時だと考えてください。帯状疱疹を予防するために、睡眠不足や過労を避け、しっかりと栄養を取って規則正しい生活を心がけましょう。

また、帯状疱疹ワクチンも有効です。ご自分の年齢や生活に気を配りながら、健康的な生活を送るように心がけてください。この記事を読んで、原因のよくわからない痛みやかゆみが発生したときは、帯状疱疹かもしれない、と疑ってみることも大切です。

帯状疱疹は重症化させなければ後遺症もない場合も多く、回復も早くなります。痛みやかゆみに続いて発疹が同じ場所に出てきたら、すぐに皮膚科を受診してください。

症状別に記事が確認できる 特集記事一覧

CONTACT予約・お問い合わせ

Web予約・お問合せ 電話する