厚労省がコロナ医療で重視し始めたオンライン診療とは 自宅療養者の診療に対応

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厚生労働省は以下のサイトで、新型コロナウイルス感染症の治療としてオンライン診療を行っている全国の医療機関を紹介しています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/rinsyo/index_00014.html

当院ヒロオカクリニックもオンライン診療を行っていて、ここに名を連ねています(*1)。

同省はコロナ感染症の治療で、このインターネットとスマホを使った新しい診療方法を重視しています。

この記事では、厚生労働省がオンライン診療を重視し始めた理由を紹介したうえで、コロナ感染症治療におけるオンライン診療の位置づけを解説します。

通常のオンライン診療を拡大した

厚生労働省は2020年4月に、47都道府県などに「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」という文章を送付しました(*2)。

その内容はおよそ次のとおりです。

・コロナ禍において、オンライン診療や電話診療、オンライン服薬指導や電話服薬指導は、院内感染の防止に寄与する
初診からオンライン診療をできるようにする
・医師は処方せんを、患者が希望する薬局に送信することができる
・処方せんを受信した薬局の薬剤師は、患者にオンラインで服薬指導をすることができる
・薬局は、処方せんとおりに調剤した薬剤を患者宅に発送することができる
対象疾患を限定しない

オンライン診療とは、医師のパソコンと患者のスマホをインターネットでつなぎ、会議システムを使ってオンライン面談をして診療を進めるものです。

日本でオンライン診療は解禁になっていますが、いくつか制限がありました。今回の特例でその制限が大幅に緩められ、特に「初診からオンライン診療可能」「対象疾患を限定しない」の2つの新ルールは画期的とされています。

ただし厚生労働省は、この制限解除は、時限的であり特例的な取り扱いであるとしています。

通常のオンライン診療を拡大した理由

上記で紹介した特例のルールは、通常のオンライン診療について定めたものです。

つまり、コロナ感染症ではない、その他の一般的な病気を発症している患者さんの治療でも、オンライン診療の利用を拡大したわけです(特例であっても)。

厚生労働省がこの特例を設けたのは、医療機関と患者さんの双方を守るためです。

持病がある患者さんのなかには、無症状ながらコロナに感染している人がいるかもしれません。その人が持病の治療で医療機関に行ってしまったら、誰かを感染させてしまうかもしれません。

オンライン診療で対応すれば、そのリスクが減ります。

また、コロナ感染していない人が、持病の治療で医療機関に行ったら、その道中や院内などで感染するかもしれません。

オンライン診療は外出機会を確実に減らすので、不要不急の外出を控えるよう呼びかけている政府の考えとマッチします。

コロナ感染症の患者へのオンライン診療について

ここからは、コロナ感染症を発症した患者さんへのオンライン診療について解説します。

この内容も、先ほど紹介した「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」に盛り込まれています。

自宅・宿泊施設で療養中の患者にオンライン診療してもよい

厚生労働省は、コロナ感染症の患者さんが増加し、いわゆる「医療崩壊」が起きる可能性がある都道府県では、入院の医療資源を重症者に集中させる観点から、軽症者は自宅療養か宿泊施設療養で対応することにしています(*2)。

そこで同省は医師に対し、自宅・宿泊施設療養をしているコロナ感染症患者さんに、オンライン診療を行ってもよい、という特例ルールを定めました。

医師がコロナ感染症患者さんをオンライン診療して処方せんを出すときは、その処方箋に「CoV自宅」または「CoV宿泊」と記載します。

CoVは、COVID-19(coronavirus disease 2019、新型コロナウイルス感染症)の略称です。

チャートで解説「私は誰が診てくれるのか」

コロナ感染症患者さんに対してオンライン診療が提供できることになり、診療のバリエーションはこうなりました。

<コロナ感染症患者さんが受けられる診療>
・自宅療養
・宿泊施設療養
・外来診療
・入院
・オンライン診療

コロナ感染症患者さんがどの診療を受けるかは、次のようなチャートにしたがって決まります。

●陽性(感染)判明→保健所が自宅療養外来入院宿泊療養を決める
・無症状、軽症の患者さん→自宅療養
・外来受診が必要な患者さん→外来→1)重症化したら入院、2)改善したら自宅療養または宿泊療養
・入院が必要な患者さん→入院→改善したら自宅療養または宿泊療養

自宅療養の患者→オンライン診療を受ける

自宅療養の患者→症状が悪化したら外来、または入院、または宿泊療養を受ける

一般の医療機関の医師に、コロナ対応医師がオンライン・アドバイスをしてよい

厚生労働省はさらに、コロナ感染症患者さんの治療に慣れていない一般の医療機関をサポートする方法も決めました(*2)。

患者さんが増えれば、一般の医療機関の一般の病床でも、コロナ感染症患者さんを受け入れなければならなくなるでしょう。

しかし、一般の医療機関の医師のなかには、コロナ感染症患者さんに対する集中治療の経験がない人も含まれます。特に、中等症以上の患者さんには人工呼吸器を使った治療が必要で、その治療を行うには高いスキルが必要です。

そこで、外部の呼吸器の専門医や感染症の専門医が、オンラインを使って(インターネットを使って)一般の医療機関の医師に人工呼吸器の設定変更の指示などを出してよいことにしました。

まとめ~医師会も「オンライン診療を強化する」

東京都医師会は2021年8月に、自宅療養中のコロナ感染症患者さんへのオンライン診療を強化すると発表しました(*3)。

都内全域でオンライン診療ができるようにするほか、24時間の見守り体制を構築していきます。

 

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