オンライン診療は処方箋薬関連も対象になり、より便利になりました

INDEX

 

オンライン診療とは、インターネット会議システム等を使って、医師の診察を受けることができる医療体制のことです。患者さんは、自宅などでパソコンやスマホを開いて医師と「ネット面談」するだけでよく、わざわざ医療機関に出向かなくて済みます。

 

厚生労働省は2020年に、オンライン診療の処方箋薬に関わるルールを少し変えました。

決して大きな変革ではないのですが、このルール変更でオンライン診療はより便利なものになりました。

厚生労働省がルールを変えた背景には、新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大があります。

 

 

新ルールでの処方箋、薬、服薬指導の流れ

 

オンライン診療の仕組みのうち、2020年からスタートした処方箋薬関連の新しいルールを紹介します。

 

 

処方箋の発行までの流れは従来通り

 

患者さんがオンライン診療を受けたあと、医師は服薬が必要であると判断したら、処方箋を発行します。処方箋とは、医師が作成する、治療に必要な薬の種類や量を書いた書類で、これがないと患者さんは調剤薬局で「処方箋が必要な医薬品」を購入することができません。

 

処方箋の発行までは、従来のオンライン診療と同じです。

 

 

オンライン服薬指導により「完全自宅」が可能になった

 

新ルールでは、患者さんが希望すれば、医師はその処方箋を患者さんが指定した調剤薬局に送ることができます。

そして調剤薬局は、処方箋通りに調剤した薬を、患者さん宅に宅配便で送ります。

さらに、調剤薬局の薬剤師は、オンライン(インターネット会議システム等で)患者さんに対して服薬指導をすることができます。

 

従来の服薬指導は薬剤師が患者さんと対面で行わなければなりませんでした。つまり患者さんは、せっかくオンライン診療で医療機関に行かなくてよくなったのに、服薬指導を受けるために調剤薬局に足を運ばなければなりませんでした。

 

新ルールでオンライン服薬指導が可能になったことで、診療も処方箋のやり取りも薬の受け取りも服薬指導も、患者さんは自宅から出ずに受けることが可能になりました。

 

 

医療保険も使える

 

オンライン診療は公的医療保険の適用になりますので、患者さんは原則3割負担になります。

そして、処方箋の発行も、処方箋による薬の購入も、服薬指導も、やはり公的医療保険を使うことができます。

 

 

コロナで規制緩和が進んだ

 

オンライン診療の範囲を処方箋薬関連の領域まで広げる動きは、コロナ禍によって一気に加速しました。コロナ禍がオンライン診療の規制緩和を進めたといっても過言ではありません。

政府は2020年4月の閣議で新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を打ち出し、そのなかで「オンライン診療・服薬指導について実施すべき事項」を定めました(*1)。重要な文章なので、全文を引用します。

 

<新型コロナウイルス感染症緊急経済対策のなかのオンライン診療・服薬指導について実施すべき事項>

新型コロナウイルス感染症が急激に拡大している状況の中で、院内感染を含む感染防止のため、非常時の対応として、オンライン・電話による診療、オンライン・電話による服薬指導が希望する患者によって活用されるよう直ちに制度を見直し、できる限り早期に実施する。

コロナ禍では、一般の患者さんが医療機関にかかることは、院内感染の原因になったり、院内感染の被害を受けたりするリスクを生みます。医療機関に行くまでの間に、コロナに感染したり、コロナをばらまいたりしてしまうかもしれません。

もしオンライン診療で治療を済ませることができれば医療機関に行かなくて済むので、そのリスクを最小限にできます。

そして同じことは、調剤薬局に行くことでも起こり得るので、オンライン服薬指導もコロナ・リスクを低下させる効果がある、といえるでしょう。

 

 

なぜコロナ禍までオンライン服薬指導が実現しなかったのか

 

ここまでの説明で、次のような疑問が湧くと思います。

 

・オンライン服薬指導が便利なら、なぜコロナ禍前は実現しなかったのか

 

オンライン服薬指導は患者さんの外出の手間を減らせるので、コロナ禍前に実施してもよかったのではないか、と感じるかもしれません。

しかし日本医師会や日本薬剤師会には、オンライン服薬指導は、あくまで対面での服薬指導の補完的な位置にとどめるべきである、という意見が根強くありました(*23)。

 

 

法律で対面が義務づけられていたから

 

服薬指導とは、薬剤師が患者さんに処方箋薬を渡すときに、効果や副作用を説明することです。服薬指導の実施は、薬剤師法で義務づけられています。

患者さんのなかには自己判断で、服用を中止してしまったり、少ない量しか飲まなかったり、大量に飲んだりしてしまう人がいます。処方箋が必要な薬は「治療に欠かせない薬」であり「強い薬」なので、適量飲まないと治療が進みませんし、飲みすぎると副作用などのデメリットのほうが大きくなってしまう可能性があります。

そのため服薬指導は、薬剤師がしっかり「対面」で行なわなければならないことが、薬機法で定められていました。

 

オンライン服薬指導は、薬機法を改正することで実現しました。

法律を変えてでもオンライン服薬指導を実施しなければならないほど、新型コロナウィルスの感染拡大が脅威であることがわかります。

 

 

まとめ~医療のデジタル化はまだまだ進みそう

 

医療のオンライン化やデジタル化は、効率化のために必要なことですが、医療従事者たちの「リアルの手」でなければできない医療はたくさんあるので、慎重に進めるべきでしょう。

しかし、オンライン診療に続いて処方箋薬関連もオンライン化されたことで、家を出ずに治療が完了することも可能となり、利便性は格段に向上します。それは多くの国民が求めているものです。

 

医療のデジタル化はまだまだ進化します。

厚生労働省は2020年6月に、電子処方箋を導入する方針を明らかにしました(*4)。2022年夏の運用を目指します。

今はオンライン服薬指導が導入されても紙の処方箋は残っていますが、今度は処方箋もデジタル化するというわけです。電子処方箋が実現すれば、オンラインで管理できるようになり効率化が一層進むでしょう。

医療がどのように変貌・進化するのか、期待が膨らみます。

 

初診・再診ともにオンラインで対応可能:ヒロオカクリニックのオンライン診療について詳しく見る

オンライン診療とは、インターネット会議システム等を使って、医師の診察を受けることができる医療体制のことです。患者さんは、自宅などでパソコンやスマホを開いて医師と「ネット面談」するだけでよく、わざわざ医療機関に出向かなくて済みます。
厚生労働省は2020年に、オンライン診療の処方箋薬に関わるルールを少し変えました。
決して大きな変革ではないのですが、このルール変更でオンライン診療はより便利なものになりました。
厚生労働省がルールを変えた背景には、新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大があります。

新ルールでの処方箋、薬、服薬指導の流れ

オンライン診療の仕組みのうち、2020年からスタートした処方箋薬関連の新しいルールを紹介します。

処方箋の発行までの流れは従来通り

患者さんがオンライン診療を受けたあと、医師は服薬が必要であると判断したら、処方箋を発行します。処方箋とは、医師が作成する、治療に必要な薬の種類や量を書いた書類で、これがないと患者さんは調剤薬局で「処方箋が必要な医薬品」を購入することができません。
処方箋の発行までは、従来のオンライン診療と同じです。

オンライン服薬指導により「完全自宅」が可能になった

新ルールでは、患者さんが希望すれば、医師はその処方箋を患者さんが指定した調剤薬局に送ることができます。
そして調剤薬局は、処方箋通りに調剤した薬を、患者さん宅に宅配便で送ります。
さらに、調剤薬局の薬剤師は、オンライン(インターネット会議システム等で)患者さんに対して服薬指導をすることができます。
従来の服薬指導は薬剤師が患者さんと対面で行わなければなりませんでした。つまり患者さんは、せっかくオンライン診療で医療機関に行かなくてよくなったのに、服薬指導を受けるために調剤薬局に足を運ばなければなりませんでした。

新ルールでオンライン服薬指導が可能になったことで、診療も処方箋のやり取りも薬の受け取りも服薬指導も、患者さんは自宅から出ずに受けることが可能になりました。

医療保険も使える

オンライン診療は公的医療保険の適用になりますので、患者さんは原則3割負担になります。
そして、処方箋の発行も、処方箋による薬の購入も、服薬指導も、やはり公的医療保険を使うことができます。

コロナで規制緩和が進んだ

オンライン診療の範囲を処方箋薬関連の領域まで広げる動きは、コロナ禍によって一気に加速しました。コロナ禍がオンライン診療の規制緩和を進めたといっても過言ではありません。

政府は2020年4月の閣議で新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を打ち出し、そのなかで「オンライン診療・服薬指導について実施すべき事項」を定めました(*1)。重要な文章なので、全文を引用します。

<新型コロナウイルス感染症緊急経済対策のなかのオンライン診療・服薬指導について実施すべき事項>
新型コロナウイルス感染症が急激に拡大している状況の中で、院内感染を含む感染防止のため、非常時の対応として、オンライン・電話による診療、オンライン・電話による服薬指導が希望する患者によって活用されるよう直ちに制度を見直し、できる限り早期に実施する。

コロナ禍では、一般の患者さんが医療機関にかかることは、院内感染の原因になったり、院内感染の被害を受けたりするリスクを生みます。医療機関に行くまでの間に、コロナに感染したり、コロナをばらまいたりしてしまうかもしれません。
もしオンライン診療で治療を済ませることができれば医療機関に行かなくて済むので、そのリスクを最小限にできます。
そして同じことは、調剤薬局に行くことでも起こり得るので、オンライン服薬指導もコロナ・リスクを低下させる効果がある、といえるでしょう。

なぜコロナ禍までオンライン服薬指導が実現しなかったのか

ここまでの説明で、次のような疑問が湧くと思います。

・オンライン服薬指導が便利なら、なぜコロナ禍前は実現しなかったのか

オンライン服薬指導は患者さんの外出の手間を減らせるので、コロナ禍前に実施してもよかったのではないか、と感じるかもしれません。
しかし日本医師会や日本薬剤師会には、オンライン服薬指導は、あくまで対面での服薬指導の補完的な位置にとどめるべきである、という意見が根強くありました(*23)。

法律で対面が義務づけられていたから

服薬指導とは、薬剤師が患者さんに処方箋薬を渡すときに、効果や副作用を説明することです。服薬指導の実施は、薬剤師法で義務づけられています。
患者さんのなかには自己判断で、服用を中止してしまったり、少ない量しか飲まなかったり、大量に飲んだりしてしまう人がいます。処方箋が必要な薬は「治療に欠かせない薬」であり「強い薬」なので、適量飲まないと治療が進みませんし、飲みすぎると副作用などのデメリットのほうが大きくなってしまう可能性があります。
そのため服薬指導は、薬剤師がしっかり「対面」で行なわなければならないことが、薬機法で定められていました。

オンライン服薬指導は、薬機法を改正することで実現しました。
法律を変えてでもオンライン服薬指導を実施しなければならないほど、新型コロナウィルスの感染拡大が脅威であることがわかります。

まとめ~医療のデジタル化はまだまだ進みそう

医療のオンライン化やデジタル化は、効率化のために必要なことですが、医療従事者たちの「リアルの手」でなければできない医療はたくさんあるので、慎重に進めるべきでしょう。
しかし、オンライン診療に続いて処方箋薬関連もオンライン化されたことで、家を出ずに治療が完了することも可能となり、利便性は格段に向上します。それは多くの国民が求めているものです。

医療のデジタル化はまだまだ進化します。
厚生労働省は2020年6月に、電子処方箋を導入する方針を明らかにしました(*4)。2022年夏の運用を目指します。
今はオンライン服薬指導が導入されても紙の処方箋は残っていますが、今度は処方箋もデジタル化するというわけです。電子処方箋が実現すれば、オンラインで管理できるようになり効率化が一層進むでしょう。

医療がどのように変貌・進化するのか、期待が膨らみます。

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