胃がんの初期症状や前兆を解説

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胃がんについて「もはや死ぬ病気ではない」と感じている人もいるのではないでしょうか。国立がん研究センターによると、胃がんのⅠ期で治療を開始したときの5年生存率(相対生存率)は94.6%でかなり高率です(*1)。

しかしⅣ期に突入してから治療を始めると、5年生存率は9.0%にまで低下します。

治療を始めたときの進行度によって、生きられる確率がここまで変わります。

胃がんを「死ぬ病気ではない」病気にするには、早期発見早期治療が欠かせないことがわかります。

ではどのように早期発見を実現したらよいのでしょうか。

無症状の次に出てくる症状

医師のなかには、胃がんはかなり進行しても症状が出ないことがあると指摘する人もいます。

そのため、胃に関しては小さな異変でも見逃さず疑ってかかる必要があります。

小さな異変を見逃さないで

胃がんが疑われる小さな異変には次のような症状があります。

<胃がんが疑われる症状>
・お腹が張る
・胃痛
・胃のあたりの不快感や違和感
・胸やけ
・吐き気
・食欲不振

これらは胃炎や胃潰瘍でも生じます。それで「我慢できそう」と思ってしまったり、「小さな異変」と感じてしまったりして、治療が遅れてしまうことがあります。

こうした症状が出たら「もしかしたら」と思い、念のため医療機関にかかるのは、胃がんの早期発見には有効な行動といえます。

大きな異変は強く疑って

胃がんには大きな異変もあります。

<胃がんが疑われるその他の症状>
・貧血
・黒い便
・食べ物が喉を通らない、つかえる
・体重が著しく減少する

こうした症状は、進行した胃がんでみられますので、さらに強く疑ってかかってください。

症状以外で早期発見する方法

進行していても無症状だったり、小さな異変しか起こさなかったりする胃がんを、どのように早期発見したらよいのでしょうか。

症状以外で発見するように努めることが肝要です。

「胃炎程度で」と思わず医療機関にかかる

胃炎や胃潰瘍が疑われたら、我慢せずに医療機関にかかれば、医師がより精密な検査を推奨してくれるかもしれません。

胃がんを治療している医師なら、気にしなくてよい胃の異常と胃がんが疑われる胃の異変をみわけられるかもしれません。

人間ドックのメニューに胃内視鏡検査を加える

人間ドックの胃内視鏡検査で胃がんが見つかることがあります。これなら、無症状で胃がんをみつけることができます。

人間ドックのメニューを選択できるのであれば、ぜひ胃内視鏡検査を検討してみてください。

また、健康診断によっては胃部レントゲン検査を胃内視鏡検査に切り替えることができる場合があります。このような機会を利用することこそ、胃がんの警戒になります。

胃内視鏡検査の推奨度について

「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」によると、胃がん治療において、胃内視鏡検査の死亡率減少効果は「相応な証拠がある」とされています*2*3)。

胃がん治療における胃内視鏡検査の推奨グレードはBで、これは「利益(死亡率減少効果)が不利益を上回るが、推奨グレードAに比べて小さいことから、対策型検診・任意型検診の実施を勧める」という意味になります。

Bは、トップのAに次ぐ2番目に推奨される検査です。

胃内視鏡検査の実施50歳以上が望ましく、2、3年に1度の間隔で受けるとよいでしょう。

胃内視鏡検査のデメリットは、偽陽性(胃がんがないのに胃がんがあると判定してしまう)や過剰診断、咽頭麻酔によるショック、穿孔(せんこう)、出血などがあります。

咽頭麻酔とは、胃内視鏡検査の前に行う処置の1つです。穿孔とは、胃内視鏡が胃を傷つけて穴を開けてしまうことです。

なお、胃がんの検査では推奨グレードAはなく、胃部レントゲン検査も推奨グレードBです。

3年生存率と5年生存率

冒頭で紹介した、国立がん研究センターが調査した、胃がんのステージ(期)ごとの生存率についてさらに詳しく紹介します(*1)。

相対生存率とは、がん以外の死因による死亡の影響を除外した数字です。ここでは紹介していませんが、実測生存率は、死因に関係なくすべての死亡を数値に反映させています。

<胃がんの3年生存率(相対生存率)>
Ⅰ期:96.9%
Ⅱ期:76.4%
Ⅲ期:53.2%
Ⅳ期:10.3%
全体:75.6%

<胃がんの5年生存率(相対生存率)>
Ⅰ期:94.6%
Ⅱ期:68.5%
Ⅲ期:45.1%
Ⅳ期:9.0%
全体:71.6%

Ⅰ期では、「5年生存率-3年生存率」はマイナス2.3ポイント(=94.6-96.9)ですが、Ⅲ期になると「5年生存率-3年生存率」はマイナス8.1ポイント(=45.1-53.2)まで拡大します。

Ⅲ期のほうが、3年生存から5年生存にかけてより激しく数値が悪化することがわかります。ステージが進行してから治療に取りかかるほど予後が悪くなることが、この数字からもわかります。

Ⅰ期で胃がんをみつけて治療に取りかかりたいものです。

まとめ~積極的な姿勢が大切

胃がんは初期症状がないか、あったとしても胃炎の初期症状と似ていて目立ちにくいものです。

したがって、早期発見、早期治療がしにくい病気です。

しかし胃がんは、いまだに全体の5年生存率が71.6%の恐い病気です。そして早期発見、早期治療の効果が出やすい病気でもあります。

早期発見効果が見込まれるのに早期発見がしにくいのであれば、積極的に検査を受けるようにしたいものです。

検診や人間ドックの機会を利用したり、胃の小さな異変でもかかりつけ医に相談したりすることで、早期発見が実現するかもしれません。

新宿ヒロオカクリニックでは健診・人間ドックでの胃内視鏡検査に加え、消化器内科の専門医による外来診療も行っております。詳細はこちら

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